あれがいいらしい、これがいいらしい、と人間どもの間では次々に色々な健康食品が流行る。
根拠のないものも多くて、手軽に健康を手に入れられるという幻想を買っているだけという気もする。
そんな中で、ユーグレナ(ミドリムシ)は結構ちゃんとした部類だ。
名前からアオムシみたいなものを想像する人もいるが、虫ではなく、プランクトンの一種である。
体内に葉緑素があって植物のように光合成するくせに、鞭毛を動かして自力で遊泳するところは動物っぽい。
ミドリムシは植物と動物の中間に位置する、不思議な微生物なのだ。
しかし、単に神秘的な生き物というだけではなくて、魚・肉・野菜の栄養素をすべて併せ持っている。
そのこと自体はかなり以前から知られていたのだが、最近まで養殖が不可能なために商品化されることはなかった。
正確に言うなら、実験室の密室環境での培養は簡単だったが、低コストで大量養殖することができなかったのだ。
東大農学部卒の社長が率いるベンチャー企業が最近これに成功して、ユーグレナサプリがテレビショッピングに頻繁に登場するようになった次第だ。
この社長(出雲充さん)の書いた本を読んで得た情報だから、間違いないよ。
さて、ミドリムシで健康になるのもいいが、人間はその前にやることがあるのではないか?
自然を破壊し、食品を廃棄し、運動をせずに飽食に明け暮れるのをやめてはどうかということだ。